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研修・活動報告Traning Report

活動報告

2017.8.24【薬害根絶デー】参加報告

東京メディエールは患者さんの安全を守る立場から薬害の問題に取り組んでいます。24日に薬害根絶デーを迎える8月には、毎年チラシを配布したり、旗等を飾って、薬害根絶デーをPRしています。今年は、23日に行われたHPVワクチン薬害訴訟の報告会に職員1名が、24日の行動には3名の職員と学生2名が参加しました。


【根絶デー関連行事のプログラム】

  • 23日 HPVワクチン薬害訴訟東京裁判報告会・薬害根絶デー前日集会
  • 24日 全日本民医連主催の学習交流集会~『HPVワクチン薬害訴訟』について(講師・HPVワクチン薬害訴訟弁護団 水口真寿美弁護士)
  • 24日 リレートーク
  • 24日 薬害根絶の碑の前行動



今年の主なテーマは、HPVワクチン薬害訴訟でした。訴訟の争点、被害の実態、HPVワクチンとはどんなものなのか、や、製薬メーカーに絡む利潤関係などの問題についてが触れられました。その後、全国各地の薬害問題への取り組みを交流し励し合いました。 厚労省前では、厚労省や通行する人に向けて薬害被害者やその支援者のリレートークが行われました。薬害肝炎元原告は、「私たちで最後にしてほしかった。被害にあった若い女性たちの未来や元の生活を返してあげて欲しい」と強く訴えました。HPVワクチン副反応被害者の原告団の皆さんからはリレートークと碑の前行動で「薬剤師になりたかった。この状態では薬学部には入れず結局通信制の大学に通っている」、「(副反応の記憶障害で)お母さんがいなくなってしまった。お母さんに会いたい」などの訴えがありました。激しい頭痛、筋力低下、視野欠損、高次脳機能障害という次々に出てくる症状に苦しみ、周囲の理解もなく精神的にも辛い思いをしている被害者の声は切実です。医療従事者は思い込みを捨て、まず一度この現実を受け止める必要性があることを強く感じました。自分たちの後に被害者を出したくない、と原告として立ち上がった彼女たちの心に温かく寄り添う支援がなにより重要です。今後も東京メディエールは薬害を繰り返さないための啓発活動と支援活動を行っていきます。

【参加者の感想】

☆初めて薬害に苦しむ被害者の方々の声を生で聞きすごく胸が痛くなりました。私自身もHPVワクチンを1度だけ受けていますが、このワクチンにより全身の脱力や、激しい痛みに苦しんでいる人がいるのだと思うと本当に恐ろしいことだと思いました。薬害を他人事と思わず、薬害についてもっと多くのことを学んでいきたいです

☆今回薬害根絶デーに参加をしてみて、HPVワクチンの被害者の現状や置かれている状況などを知りました。薬剤師を目指す身としてはさらなる理解と一般のひとにもっと知ってもらえる機会を増やすことが大切だと思いました。また、リレートークをしていただいたタミフルによる薬害の被害者とそのご家族の立場ももっと改善されることと、理由の解明が早くされることを願っています

☆今回初めて薬害根絶デーに参加させていただいたことで現在も薬害で苦しんでいる方の現実を学んで衝撃を受けました。企業は疾病で苦しむ患者さんを救うために素晴らしい薬・ワクチンを開発しているのだから、その薬・ワクチンによって逆に患者さんを苦しませる様な事があってはいけないと感じました。そして「薬害は過去に起きた事」で済まさないためにも被害にあった方達や医療関係者だけでなく全ての人が薬害に関心・知識をもち、積極的に薬害をなくそうと行動した方が良いと思いました

☆去年に引き続き、薬害根絶デーに参加しました。学習交流会では、HPVワクチン薬害訴訟弁護団代表の水口真寿美弁護士から、「HPVワクチン訴訟の原告数合計125名という数字は、薬害訴訟の最初の人数としては多い」ことや「今の救済制度では将来安心とはとうてい言えない」ことを学び、「この被害に出会ったのはひとつの運命。薬害裁判は原告と弁護士だけでは勝てない。支援が必要。研究論文はたくさんあるので、自分の目で元の情報にアクセスして考えて」と呼びかけがありました。始まっている裁判に薬剤師としてどういった支援ができるか考えなくてはいけないと思いました。リレートークでは、サリドマイド、タミフル、肝炎被害の方、遺族の方のお話を聞き、碑の前行動では加藤厚生労働大臣から省内で取り組んでいくとのコメントがありました。これ以上、薬害の被害者が増えないよう、またすでに被害にあった方が将来安心できるように、学習や活動を続けよう、という思いがさらに強くなった1日でした



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2017年原水爆禁止世界大会参加報告

医療にかかわる者の責任として、いのちを守り健やかに暮らすための活動に積極的に取り組んでいる東京メディエールでは、毎年『原水爆禁止世界大会』に若手職員を派遣しています。原水爆禁止世界大会は、毎年被爆地の広島・長崎において「核兵器を世界中からなくそう」「もう2度と被爆者は出さない!」と声をあげる大会で日本のみならず世界中から参加者が集います。今年も、広島・長崎の原爆の日に合わせて毎年行われている原水爆禁止世界大会の長崎大会に、新入薬剤師3名を派遣しました!今年は、国連で【核兵器禁止条約】が採決された直後の大会であり、世界各国の方々が「“核兵器の終わり”の始まり」に強い決意と連帯を確認しました。参加者の感想を抜粋します。


核兵器禁止条約が122カ国・地域で賛成多数で採択された記念すべき大会に参加できたことはとても幸運で名誉のあることでした。

核兵器禁止条約が122カ国・地域で賛成多数で採択された記念すべき大会に参加できたことはとても幸運で名誉のあることでした。分科会の発表で東南アジアでは日本による侵略統治が原爆投下によって終焉に向かったことがよかったと思う方も沢山おり、心無い意見だと思いつつも過去に侵略、統治をしてしまったことを未だ拭いきれていないことを知りました。侵略、統治をし、被ばく国だからこそ、アジアの平和維持に協力しなければならないと私は思います。世界は核軍縮の流れに乗っています。核や武力によらない平和の保持をとても多くの国・地域が望んでいます。こうした平和への望みを大きくできたことは被ばくをされた国・地域または悲惨な戦争を体験された方々の平和を訴え続けてきたたゆまぬ努力ではないでしょうか。世界大会で戦争や核実験による被害を受けた多くの方の体験談やそれに基づく考えを聴くことができたのは貴重な体験でした。


世代へ受け継がれるように考えていかなければならないと感じました。

戦争について毎年原爆投下日や終戦日を迎えた時、ふと思い出すことはあっても深く考えたことはなかったように思います。20カ国以上の海外の人も含めた6000人以上が国境を越えて団結している姿を見、互いに当時行ってしまった出来事をしっかりと見つめ、恐ろしい戦争を二度と起こさないように行動したことで今の平和があると実感しました。この研修で最も印象に残っていることは、多くの被爆者の意見に原子爆弾が落とされたからやり返すという意見は少なく、私達が最後の犠牲者になって欲しいと言っていたことです。日本は唯一の被爆国である為に被害者の面が大きくとらえてしまいがちですが、一方で加害者でもあります。二度と同じことが繰り返さない為にも一歩を踏み出し、次世代へ受け継がれるように考えていかなければならないと感じました。


戦争や核兵器のことをよく学び、後世に意思を紡いでいくことが重要なのだと思います。

最初に驚いたことは、開会式での人の多さです。中には、戦争時代を経験したご年配の方から、小学生くらいの子供まで、老若男女がそろっていました。また、多くの外国人の方々も式典に参加しており、原水爆禁止世界大会という、核兵器、核実験の廃止に向けた活動が、決して唯一の被爆国である日本のみの問題ではないのだと改めて実感しました。私は、小学2年生のころに家族と広島の原爆資料館を訪れたことがあります。当時はほとんど知識が無く、ただただ恐怖を感じました。資料館の中から太陽の下に出た時、平和記念公園の美しい風景と、噴水に反射した日光の眩しさ、そして私の母がすぐ隣にいてくれたことにとても安心したことを覚えています。今回長崎の原爆資料館等を拝見させていただき、子供の頃とは異なる目線で多くのことを学ぶことができました。私たちは核兵器の恐ろしさを知っているからこそ、それらを根絶する義務があるのだと感じました。また、日本全国、そして世界各国から多くの人が参加している姿を見て、世界でも核兵器の根絶もいつか実現できるように感じました。そのためにも、現在を生きる私たちが、戦争や核兵器のことをよく学び、後世に意思を紡いでいくことが重要なのだと思います。



核兵器禁止条約は9月20日に調印が開始され、その日のうちに50カ国が調印、3カ国が批准をしました。核兵器禁止条約は核廃絶への確かな一歩です。本当につらい体験をしているからこそ「再び被爆者を出してはならない」と仰る被爆者の皆様の心に寄り添い、再び被爆者を出さない未来をつくるため今後も更に声をあげていきます。



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職員が協力して作った鶴は爆心地に届けました

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2015年より「株式会社健商」「株式会社ひまわり企画」 「株式会社ユニオン企画」「有限会社虹企画」の4社が 合併統合。新しく誕生した一般社団法人です。

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